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リバランス:比率を戻す仕組みと定期・バンド方式

時間がたつと自然に崩れる資産比率を元に戻すリバランスの仕組み、定期方式とバンド方式の違い、コストと税金までを例の図とあわせて整理しました。

📚 株式、数字の読み方 · 22/24· ⏱ 読了目安 3分 ·情報更新 2026-10-08
📋 基本情報5
定義
決めておいた目標比率から外れた資産比率を元に戻すこと
目的
リターンを増やすより、最初に決めたリスク水準を保つこと
定期方式
四半期・半年・1年のように決まった日ごとに戻す
バンド方式
比率が目標から決めた幅以上外れたときだけ戻す
注意
売買のたびに手数料と税金がかかるので、コストもあわせて考える

比率はひとりでに動く

株式60%・債券40%のように比率を決めてそのままにしておくと、時間とともに大きく上がった資産の比率が自然に大きくなります。上がった資産は金額が増え、あまり上がらなかった資産は相対的に小さくなるからです。最初は意図したリスク水準だったポートフォリオが、数年後にはずっと攻撃的なものになっていることがあり、その状態で大きく上がった資産が下がると、当初の計画より大きな打撃を受けます。下の図は、株式が債券より速く上がった例の期間に、株式比率がどう動いたかを示しています。そのままにした場合は60%で始まった株式比率が5年後に80%を超え、55〜65%を外れたときだけ戻した場合は4回戻してその範囲内にとどまりました。

株式比率(%)の例放置バンド目標60
例:ランダムに作った月次の株式・債券価格で、60/40から始めた60か月です。そのままにすると株式比率は最後に80.3%になります。55〜65%の帯を外れたときだけ60%に戻すと、12・32・45・57か月目の4回戻します(縦の点線)。

リバランスがすること、しないこと

リバランスは、目標より大きくなった資産を一部売り、小さくなった資産を買って比率を元に戻すことです。結果として上がった側を減らし下がった側を補うことになりますが、これを「安く買って高く売る技術」と理解すると誤解が生じます。リバランスの主な目的は、最初に決めたリスク水準を保つことです。ある資産が長く着実に上がる時期にはその資産を減らし続けるので、そのままにした場合よりリターンが低くなることはよくあります。逆に資産が上げ下げを繰り返す時期には、戻すことが結果にプラスになることもあります。どちらになるかは事前にわからないので、リバランスはリターンを保証する仕組みではなく、ポートフォリオの性格を計画どおりに保つ仕組みと見るのが正確です。

定期方式:決まった日に戻す

最も単純な方法は、四半期ごと、半年ごと、1年ごとのように決めた日に比率を確認し、目標どおりに合わせることです。ルールが単純で守りやすく、感情が入り込む余地が少なくなります。しかし比率がほとんど変わっていないのに決まった日だからと小さな売買をすることになったり、逆に二つの確認日の間に市場が大きく動いて比率が大きく外れたのに次の確認日まで待つことになったりします。間隔を短くするほど目標に近く保てますが、売買回数とコストが増えます。間隔をどうするかに正解はなく、コストと手間をあわせて考えて決めます。

バンド方式:外れたときだけ戻す

バンド方式は、目標比率のまわりに許容範囲を決めておき、その範囲を外れたときだけ戻します。範囲の決め方は大きく二つです。絶対幅は目標60%に±5ポイントのようにポイントで決めるもので、この場合55〜65%が範囲です。相対幅は目標の一定割合で決めるもので、例として目標20%の資産に相対25%を使えば15〜25%が範囲になります。比率の小さい資産では絶対幅が広すぎたり狭すぎたりするため、相対幅を併用することもあります。範囲が狭いほど頻繁に戻し、広いほどまれに戻します。実際には定期とバンドを組み合わせ、決まった日に確認しつつ範囲を外れた場合だけ売買する方法もよく使われます。

  • 絶対幅:目標 ± 何ポイント(例:60% ± 5ポイント → 55〜65%)
  • 相対幅:目標 × 何%(例:20% × 25% → 15〜25%)
  • 組み合わせ:決まった日に確認し、範囲を外れたときだけ売買

どうやって戻すか

戻し方にもいくつかあります。大きくなった資産を売って小さくなった資産を買うのが基本ですが、新たに入れるお金があるなら、小さくなった資産だけを買って比率を合わせる方法もあります。売らないので売却コストも税金も生じません。配当や利息で入った現金を小さくなった側に入れるのも同じ原理です。また目標比率まで一度に合わせるのか、範囲の境界まで戻すだけにするのかも決める必要があります。境界までにすると売買額は減りますが、また範囲を外れやすくなります。どの方法を使うにしても、前もってルールとして書いておくことが大切です。ルールなしにその都度判断すると「もう少し上がりそうだから今回は置いておこう」といった考えが入り込み、リバランスが相場予想に変わってしまいます。

コストと税金

リバランスは売買なのでコストがかかります。委託手数料や気配値の差といった売買コスト、韓国株を売るときの証券取引税がかかり、海外株は売却益に譲渡所得税がかかって両替コストも生じます。これらが積み重なると、リバランスで得ようとした効果を上回ることがあるので、頻繁に戻すほどコストを丁寧に見積もる必要があります。課税は口座の種類によっても変わり、税金が繰り延べられる口座の中での売買と一般口座での売買では実質的な利益が違うことがあります。税率や控除の基準は制度改正で変わるので、「株式にかかる税金の種類」と「売買が多いほど漏れるお金」の記事もあわせて見て、金額が大きければ現在の基準を公式の案内で確認します。

このサイトのツールで見る

このサイトの株式銘柄比較で保有資産を最大5つ選んで同じ期間の累積リターンを見ると、比率がどれだけ崩れたかを計算できます。開始比率が w でその後のリターンが r の資産のいまの比率は、w ×(1 + r)を全資産の同じ値の合計で割った値です。同じ画面の相関係数と年率ボラティリティは、どの資産が比率を速く揺さぶるかを見積もる助けになります。株式模擬投資には自動リバランス機能はありませんが、仮想のウォン・ドル口座で比率を合わせる売買を自分で行い、手数料や韓国の売却時の取引税がどれだけかかるか確かめられます。相関と分散の仕組みは「分散投資と相関」の記事にあります。

リバランスのルール点検表

リバランスのルールを決めるときは、以下の項目を前もって書いておきます。ルールは相場が静かなときに決めてこそ守りやすくなります。大きな下落の最中には下がっている資産を買い増す売買が心理的に最も難しく、大きな上昇の最中には上がっている資産を減らす売買が最も難しいからです。

  • 資産ごとの目標比率
  • 戻す条件:定期、バンド、または両方の組み合わせ
  • 戻す程度:目標までか、境界までか
  • 戻す手段:売買か、新しいお金や配当で合わせるか
  • 売買コストと税金を考えた最低売買金額
  • ルール自体を見直す時期

限界とお断り

この記事の図は仕組みを示すためにランダムに作った例の価格で、実際の資産の記録ではありません。リバランスの結果は期間、資産、ルール、コスト、税金によって変わり、どのルールが常に優れているとは言えません。税制は変わることがあるので、実際の売買の前に現在の基準を確認してください。この記事はリバランスの仕組みと方式を説明したもので、特定の比率や売買を勧めるものではなく、投資助言ではありません。

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